※本記事は2026年3月25日時点の情報を元にして作成されています。デイサービス(通所介護)の経営者の多くが、人材不足・人件費の高騰・収益悪化という3つの課題に直面しています。通所介護と地域密着型通所介護を合わせると全国に約44,000箇所もの事業所がひしめくなか、現場オペレーションの改善、とくに送迎業務の効率化が打開の鍵を握ります。本記事では、デイサービスの3大経営課題をデータで整理し、送迎業務のIT化による具体的な打開策と成功事例を紹介します。1. デイサービスの課題を取り巻く業界の現状とデータ分析デイサービスの経営課題を正しく理解するには、業界全体のデータを押さえることが欠かせません。ここでは厚生労働省の調査データをもとに、デイサービスが置かれている経営環境を整理していきます。約44,000箇所の事業所がひしめく競争環境と3つの課題厚生労働省が発表した「令和6年介護サービス施設・事業所調査の概況」によると、全国の通所介護の事業所数は24,585箇所、定員18人以下の地域密着型通所介護は18,921箇所にのぼります。両者を合わせると約44,000箇所となり、全国のコンビニエンスストア(約57,000店)に迫る規模のデイサービスが存在していることになります。参考:令和6年介護サービス施設・事業所調査の概況|厚生労働省参考:コンビニエンスストア 統計データ|日本フランチャイズチェーン協会事業所がこれだけ多いと、同じエリアでの利用者獲得競争は避けられません。加えて、介護報酬は国が定める公定価格のため、一般的なビジネスのように「品質を上げて価格も上げる」という手法が使えないのがデイサービスの特徴です。こうした環境のなかで、デイサービス経営者が直面している課題は大きく3つに集約されます。人材不足と人件費の高騰:スタッフの採用が年々困難になり、人件費の負担が経営を圧迫し続けている収益拡大のハードル:利用者単価が下がり、加算要件も厳しくなり、売上を伸ばしにくい競争の激化:事業所の乱立で新規利用者の獲得がますます難しくなっているこの3つは互いに連動しています。競合が増えれば利用者が分散して稼働率が下がり、売上の落ち込みをカバーしようにも人件費の比率が上がってしまう。すると経営体力が削がれ、十分な採用投資ができなくなる、という悪循環に陥りやすい構造です。供給過多がもたらす差別化競争と人材の分散約44,000箇所という事業所数の多さは、地域レベルで見ると深刻な「供給過多」を意味します。ケアマネージャーからの紹介を得るために、各施設はリハビリ特化・入浴設備の充実・柔軟な送迎対応といった独自の強みを打ち出す必要がありますが、差別化の難易度は年々上がっています。事業所が増えれば介護人材も各施設に分散します。ある施設が待遇を改善して採用に成功しても、近隣の施設では人手不足が深刻化する。こうしたゼロサムの構図が各地で生まれています。ケアマネージャーに「ここなら安心して紹介できる」と思ってもらうには、ケアの質はもちろん、送迎の柔軟さやご家族への連絡体制など、サービス全体の信頼性を高めなければなりません。しかし、それを支えるだけのスタッフを集められない、そんな板挟みの状態に、多くの施設が置かれています。2.デイサービスの課題で最も深刻な人材不足と人件費の高騰3大課題のなかでもとくに経営を圧迫しているのが、人材不足と人件費の問題です。データから見える実態と、その背景について解説します。依然として高水準の人件費率と経営への影響介護事業は典型的な労働集約型のビジネスです。サービスの質はスタッフの数と力量に直結するため、人件費のコントロールが経営の生命線になります。福祉医療機構(WAM)の経営分析によると、2023年度のデイサービスの人件費率は67.5%です。前年度(68.7%)から1.2ポイント低下したものの、依然として売上の約7割を人件費が占める高水準にあります。人件費率がやや改善した主因は、利用率の上昇(68.2%→69.4%)によって収益が増えたことにあり、人件費の絶対額はむしろ増加しています。従事者1人当たり人件費は前年度比で年間約4万9千円増えており、1事業所あたりの平均従事者数が約11人であることを考えると、事業所全体では年間50万円以上の負担増になります。処遇改善は進みつつも、その分のコスト負担は着実に積み上がっています。実際、2023年度も全事業所の43.9%が赤字であり、4割超の施設が収支マイナスという厳しい状況が続いています。参考:2023年度(令和5年度)通所介護の経営状況について|福祉医療機構人件費率2022年度2023年度黒字事業所61.2%60.5%赤字事業所78.7%77.3%上の表が示すとおり、黒字事業所と赤字事業所では人件費率に16.8ポイントもの差があります。売上が伸びない事業所であっても、法定の人員配置基準を満たすには一定のスタッフ数が必要です。その結果、「収益が足りない → でも人は減らせない → 人件費の比率がさらに上がる」というジレンマに陥ってしまいます。介護業界の人材獲得競争は、他産業とのあいだでも激しさを増しています。飲食業、小売業、物流業など、同じく人手不足に悩む業種が待遇改善を積極的に進めるなか、介護業界も処遇改善加算で対抗していますが、使える原資には限りがあります。結果として、離職率は改善傾向にあるものの、それを上回るペースで新規採用が難しくなっているのが多くの施設の現実です。地域における採用難の悪循環と属人化リスク全国に約44,000箇所もの事業所があるということは、介護人材が広く薄く分散しているということでもあります。採用難の深刻さはデータにも明確に表れています。介護労働安定センターが公表した「令和6年度介護労働実態調査」によると、介護事業所の65.2%が人材不足を感じており、前年度からさらに悪化しています。とくに注目すべきは、離職率は12.4%と2年連続で低下した一方で、採用率も14.3%と3年ぶりに低下している点です。辞める人は減っているのに、それ以上に入ってくる人が減っている。人材の「流出」よりも「流入の細り」が深刻化しているのです。参考:令和6年度「介護労働実態調査」結果の概要について|介護労働安定センター厚生労働省の職業安定業務統計でも、介護サービス職業従事者の有効求人倍率は3.91倍と、全職業平均(1.14倍)の3倍以上で推移しています。参考:一般職業紹介状況(職業安定業務統計)令和8年1月分|厚生労働省同じエリアの複数施設が限られた求職者を取り合う状況は、求人コストの上昇と採用期間の長期化に直結します。とくに中小規模の事業所にとって、大手法人と同水準の待遇を用意するのは簡単ではありません。「処遇改善に投資したいが原資がない」「採用できても教育する余裕がない」そんな声は各地の現場から聞こえてきます。人材が集まらなければ既存スタッフへの負担が増え、疲弊が離職を招き、さらに人手が足りなくなる。この負の連鎖は止まりにくくなります。とくにベテランスタッフが退職したときの影響は深刻です。その人だけが担っていた業務のノウハウが一気に失われる「属人化リスク」は、デイサービス経営における大きな時限爆弾とも言えるでしょう。3.デイサービスの課題を悪化させる収益拡大のハードル人件費が上がる一方で、売上を伸ばしにくいのもデイサービス経営の厳しいところです。デイサービスの収益は介護報酬(公定価格)に大きく依存しています。一般的なサービス業であれば「付加価値に応じた価格設定」が可能ですが、介護報酬の枠組みでは事業所側の判断で単価を引き上げることができません。この制度上の制約に加え、令和6年度(2024年度)の介護報酬改定では利用者単価を押し下げる要因がいくつも重なりました。基本報酬の実質微増:通所介護(通常規模型)の基本報酬は要介護度に応じて+3〜6単位の引き上げにとどまりました。人件費や物価の上昇幅を考慮すると、実質的にはほぼ据え置きと言える水準です新たな減算の導入:業務継続計画(BCP)の未策定や高齢者虐待防止措置の未実施に対して、それぞれ基本報酬の1%が減算される仕組みが新設されました。体制整備が追いつかない中小事業所ほど、減算リスクにさらされやすい構造です加算要件の引き上げ:たとえばADL維持等加算では、評価基準となるADL利得の下限値が「2」から「3」に引き上げられました。これまで算定できていた加算が取れなくなるケースも出ています参考:令和6年度介護報酬改定における改定事項について|厚生労働省こうした改定の影響が重なった結果、「稼働率を維持しても売上が伸びにくい」という状況に直面している施設は少なくありません。「では新規利用者を増やせばいいのでは」と思うかもしれません。しかし、競合がひしめくなかでケアマネージャーへの営業活動を行うには人手と時間が要ります。人手が足りないから営業に回れない。ここにも複数の課題が絡み合った負のスパイラルがあります。課題背景にある要因経営への影響人材不足事業所の乱立で介護人材が分散。他産業との獲得競争も激化慢性的な人手不足、採用コスト増、既存スタッフの疲弊と離職収益拡大のハードル令和6年度改定で基本報酬は実質微増、新減算の導入、加算要件の引き上げ稼働率を維持しても損益分岐点を越えにくい競争の激化通所介護・地域密着型を合わせて約44,000箇所が存在し、商圏内で利用者を奪い合うケアマネへの営業負担増、過剰なサービス付加で現場が疲弊人件費率の高止まり2023年度の人件費率は67.5%。赤字事業所では77.3%に達し、4割超が赤字利益の圧迫、設備投資や採用への資金投下が困難に4.デイサービスの課題解決を阻む送迎業務のブラックボックス化人材不足・収益悪化・競争激化という3つの課題を同時に改善するには、現場のオペレーション効率化が欠かせません。なかでも見落とされがちなボトルネックが「送迎業務」です。毎日1〜2時間を費やす送迎計画の属人化送迎計画の作成に毎日1〜2時間を費やしている施設は珍しくありません。デイサービスの送迎は単純な作業ではなく、毎日の配車ルートを組むには次のような条件を同時に考慮する必要があるからです。利用者ごとの体調や急なキャンセル・追加利用車椅子対応が必要な方へのリフト車両の割り当て自宅周辺の道路幅や駐車スペースの制約利用者同士の相性や乗車時間の上限車両の定員・台数とドライバーのシフト状況多くの施設では、こうした条件をすべて頭に入れているベテランスタッフが、ホワイトボードや紙の配車表を使って毎日手作業でルートを作っています。「あの人の頭のなか」にしかノウハウがない、これがいわゆる「属人化」の状態です。この1〜2時間は、管理者や生活相談員の時間です。送迎計画に取られている分、ケアマネージャーへの営業活動にも、利用者へのケアの充実にも手が回りません。本来は利用者対応に充てるべき時間が間接業務に費やされている計算になります。ドライバーへの負担が離職と人件費増を招く送迎の負担は、ドライバーの離職と人件費増に直結しています。ベテラン担当者の頭のなかにしかないルート情報は、土地勘のない新人スタッフやパートの方には理解しにくいものです。道に迷えば到着が遅れ、利用者やご家族からの信頼にも関わります。時間に追われながらの運転は精神的なストレスが大きく、「介護の仕事をしたくて入社したのに、送迎の負担がつらすぎる」という理由で退職するスタッフも少なくありません。非効率なルートは走行距離と拘束時間を無駄に引き延ばします。少ないスタッフで送迎を回すために車両の稼働台数や往復回数が増え、人件費や燃料費の上昇につながっているケースもあります。送迎業務のブラックボックス化は、人材不足・収益悪化・人件費の高騰というデイサービスの3大課題すべてと深く結びついています。送迎業務を改善できれば、複数の課題を同時に動かせる可能性があります。5.デイサービスの課題をテクノロジーで解決する『DRIVEBOSS(ドライブボス)』送迎業務の非効率を根本から解消する手段として、デジタル技術の活用が広がっています。ここでは、デイサービス向け送迎計画自動作成システム『DRIVEBOSS(ドライブボス)』の機能と導入メリットを紹介します。AIによる送迎計画の自動作成と属人化の解消『DRIVEBOSS(ドライブボス)』は、パナソニック カーエレクトロニクス株式会社が提供する送迎計画自動作成システムです。最大の特長は、AIを使った送迎計画の自動作成機能にあります。利用者の住所情報、乗降にかかる時間、車椅子対応の有無、車両の台数や定員といった条件をシステムに登録しておけば、AIが最適なルートと車両の割り当てを自動で組み上げます。ベテランスタッフの経験と勘に頼っていた配車業務を、誰でも短時間で正確にこなせるようになるのが大きなメリットです。加えて、作成したルートをスマートフォンに直接送信する機能も備えています。運転を担当するスタッフはスマホの案内に沿って走るだけで送迎を完了できるため、土地勘のない新人でもすぐに業務を担えます。「あの人がいないと送迎が回らない」という属人化の問題を、仕組みの力で解消できるのです。コスト削減と売上拡大を同時に実現する仕組み『DRIVEBOSS(ドライブボス)』の導入効果は、作業時間の短縮だけではありません。まず、送迎順の自動最適化によって車両の走行距離と稼働時間が短くなります。無駄な走行が減れば燃料費の抑制につながるほか、より少ない車両で現在の利用者数に対応できるようになり、送迎にかかるコスト全体の改善が見込めます。しかし、もっと大きな効果はその先にあります。送迎計画の作成から解放された管理者や相談員は、空いた時間をケアマネージャーへの営業訪問やサービスの質の向上に使えるようになります。利用者単価が下がっているなかで稼働率を上げるには、営業に動ける時間をつくることが不可欠です。つまり『DRIVEBOSS(ドライブボス)』は、コスト削減と売上拡大の両面に同時にアプローチできるツールです。「送迎の最適化」というひとつのアクションから、人件費と収益という2つの課題を動かせるのが、このシステムの大きな強みと言えるでしょう。6.デイサービスの課題解決を実証する『DRIVEBOSS(ドライブボス)』の導入事例事例1:瑞江ホーム東部デイサービスセンター様 - 送迎計画を1日20分に短縮し新規獲得瑞江ホーム東部デイサービスセンターは、毎日の送迎計画を施設管理者が手作業で組んでいました。・導入前の課題: 利用者ごとの条件を考慮しながらのルート作成には長い時間がかかり、担当者にとって大きな負担となっていたそうです。営業活動やサービス改善に手が回らない状態が続いていました。・導入後の効果: 『DRIVEBOSS(ドライブボス)』のAI自動配車機能を導入したところ、送迎計画の作成時間は1日わずか20分にまで短くなりました。計画作成の負担が大幅に減ったことで現場に時間的・精神的な余裕が生まれ、営業活動やサービス改善にリソースを集中できるようになり、結果として新規利用者の獲得にも成功しています。「人手が足りなくて営業に行けない → 利用者が増えない → 売上が伸びない」という負のサイクルを、送迎業務の効率化をきっかけに好循環へ転換させた代表的な事例です。詳しくは以下のページをご覧ください。送迎計画作成時間が1日20分に!さらに時間に余裕ができ新規利用者の獲得に成功! ・瑞江ホーム東部デイサービスセンター 様 |DRIVEBOSS(ドライブボス)事例2:ケアパートナー株式会社様 - 業務の属人化を解消し異動者を即戦力化ケアパートナー株式会社は全国に83箇所のデイサービスを運営する法人です。そのうち78の施設で『DRIVEBOSS(ドライブボス)』を導入いただいています。・導入前の課題: 各施設で送迎ルートや利用者宅の正確な場所をベテランスタッフしか把握しておらず、異動者や新人が送迎業務を担当するには時間をかけて練習する必要がありました。「あの人が休むと送迎が回らない」という状態は、急な欠勤や退職時に大きなリスクとなります。・導入後の効果: 『DRIVEBOSS(ドライブボス)』の導入後は、システムが作った最適ルートをスマートフォンに直接送れるようになりました。ドライバーはスマホの案内どおりに走るだけで、安全かつ時間どおりに送迎を完了できます。土地勘がなくても業務をこなせるため、異動してきたスタッフや新人の育成期間が大幅に短くなりました。「経験者でないと送迎は任せられない」という制約がなくなり、全国78事業所で業務の標準化が進んでいます。人材の流動性が高い介護業界で、スタッフの経験値に頼らない送迎体制を築けたことは、施設運営の安定化に大きく寄与しています。詳しくは以下のページをご覧ください。業務の平準化で異動者の即戦力化を実現! ・ケアパートナー株式会社 様 |DRIVEBOSS(ドライブボス)事例3:社会福祉法人貞徳会様 - 送迎の負担軽減が採用力の向上に直結社会福祉法人貞徳会は、「サニー!!デイサービス」「ガーデンハウス今伊勢」「ガーデンハウス明範荘」の3施設を運営する法人です。・導入前の課題: 送迎計画の作成はほぼ1人の担当者に委ねられていました。業務時間の2〜3割が送迎関連に費やされ、すべての利用者の自宅を覚えて迷わず送迎するには3〜6ヶ月の習熟期間が必要だったといいます。送迎に対するスタッフの心理的な抵抗感も大きく、採用面でもハードルとなっていました。・導入後の効果: 『DRIVEBOSS(ドライブボス)』の導入後、送迎計画を作成できるスタッフは1人から4人に増え、属人化が解消されました。アプリが利用者宅までルート案内してくれるため、土地勘のないスタッフでも安心して送迎を担当でき、習熟期間も1〜2ヶ月に短縮される見込みです。とくに注目すべきは採用への波及効果です。「DRIVEBOSSのナビがあるから安心」という声がスタッフから上がり、送迎に対する抵抗感が薄れたことで、採用時の訴求ポイントとしても機能しています。人材不足に悩むデイサービスにとって、送迎のIT化が「働きやすさ」として求職者に伝わり、採用力の向上につながった好例です。詳しくは以下のページをご覧ください。DRIVEBOSSがきっかけで職員の採用や属人化の解消に成功! ・社会福祉法人貞徳会 様 |DRIVEBOSS(ドライブボス)7.まとめ:デイサービスの課題を乗り越え選ばれる施設になるためにデイサービスの「人材不足」「人件費の高騰」「収益悪化」は、いずれも送迎業務の非効率と深く結びついています。送迎計画の属人化を解消し、AIによる自動配車で業務を標準化すれば、営業やケアに使える時間の創出、新人の即戦力化、車両コストの最適化まで、複数の課題を同時に動かせます。導入事例が示すように、送迎業務の改善は、コスト削減はもちろん、採用力の向上やサービス品質の改善にもつながる経営改善の起点です。この機会にぜひ『DRIVEBOSS(ドライブボス)』の詳細をご確認いただき、デイサービスの送迎業務への導入をご検討いただくことをお勧めします。気になることがございましたら、お気軽にお問い合わせください。専門スタッフがご対応いたします。