株式会社マツナガ 様

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DRIVEBOSSの導入により
効率的な配送指示とストレスのない配送環境を実現、危険運転の発生回数も約10分の1に大幅低減

  • 配送車に対して、メールによる指示出しが可能に
  • ナビ画面上の地図と音声ガイダンスにより、配送業務も大きく効率化
  • 今後の繁忙期に備えた効率的な配送体制を確立
  • 運転状況の見える化で個別の注意喚起が可能に、危険運転の発生回数も約10分の1に

滋賀県野洲市でサービスステーション事業などを展開するマツナガでは、4つのサービスステーション(以下SS)を運営し、各SSからは灯油の定期配送や、灯油・軽油のスポット配送も行っている。同社では秋口以降、暖房用などの灯油需要が高まり、定期配送に加えてスポットの電話注文も随時受け付けて、ドライバーに追加配送の指示を出している。そうした状況の中、同業他社の事業改変に伴い、2018年4月から多数の顧客を引き継ぐことになった。そこで同社は、より効率的な配送業務を実現するためにツールの導入を検討、パナソニック カーエレクトロニクスの提供する業務車両管理システム「DRIVEBOSS」を採用した。

1.顧客数の急増に対応するため、効率的な配送体制を早急に整える必要があった

2018年4月以前、マツナガのSS事業部では、自宅に風呂用ボイラーの付いている約1000件の顧客に対して、灯油の定期配送サービスを提供していた。計5名の配送員が各々1日当たり約30件の家庭を巡回し、ボイラー内の灯油量をチェックして、残量が少なくなっていたら給油を行うというサービスである。

加えて顧客である農家の稲刈りが終わる秋口以降には、稲を乾燥させるための乾燥機用の灯油や住宅暖房用の灯油の需要が高まり、本社の事務所には随時電話で注文が入ってくる。その際には、定期配送をしている配達員に電話をかけて状況を確認した上で、スポット配送を指示するという対応を取っていた。

それが同年4月から同じエリアで事業を展開していた同業他社の約350件の顧客を引き継ぐことになり、顧客数が一気に1.35倍に増えることになった。当時の課題感について、代表取締役社長の加賀爪淳氏は、次のように説明する。

株式会社マツナガ代表取締役社長加賀爪淳氏

株式会社マツナガ

代表取締役社長

加賀爪淳氏

「灯油の需要には季節変動があり、例えば5~7月は定期配送がメインですが、8月後半からは農家のお客様の乾燥機用、11月後半からは一般住宅の暖房用の灯油の需要が高まり、翌年3月頃までスポット配送の注文が増えてきます。今までこうした繁忙期には、1人の配達員が定期分とスポット分を併せて1日最大で70~80件のお客様を回っていましたが、4月からお客様の数が1.35倍になったことで、その数がさらに増えることが予想されました。効率の悪い配達をしていれば、多くのお客様にご迷惑をかけることになります。秋口以降の繁忙期にどう対応すればいいのか。これが非常に大きな問題でした」(加賀爪氏)。

また同社ではそれまでスポット注文が入った時、顧客宅の最寄りエリア担当の配達員に電話をして顧客の住所を伝え、配達を指示していた。

「しかしその際に配達員は一旦車を止めて電話に対応する必要がありますし、そもそも電話が鳴ると注意がそちらに向いて危険です。お客様の数が増えたことで安全運転の順守にもより配慮が求められます。電話ではなく、メールなどで指示を出すことのできる仕組みが必要だと感じていました」(加賀爪氏)。

2.車両管理用の仕組みとしてDRIVEBOSSを採用し、繁忙期に備える

そこで同社が効率的な配送業務と安全運転を担保するために利用を考えたのが、タクシーやバスが採用しているナビシステムだった。自社の車両が今、どこを走っているのかをオフィス側で随時把握できる仕組みである。

加賀爪氏は近しい自動車整備工場に相談して、あるメーカーの車両管理システムを紹介してもらい、早速7台の配送車に取り付けた。しかしその後、使い方の説明や車両管理用サイトのURLの通知などが一切なく、約2か月もの間、全く利用できなかったという。

業を煮やした同氏は改めて別の知人に相談、そこで紹介を受けたのが、パナソニック カーエレクトロニクスの提供する業務用車両管理システム「DRIVEBOSS」だった。

DRIVEBOSSは、各車両に搭載したカーナビで記録した運行データを無線通信でクラウド上に蓄積し、インターネットを介して、いつでも、どこからでも閲覧できるサービスだ。管理者は本社や各拠点からクラウド上のDRIVEBOSSシステムにアクセスし、車両の現在地の把握に加えて、運行データを一元的に閲覧することや、収集したデータを分析して業務の改善や安全運転の促進につなげることができる。ドライバーに対する配送ルートの指示も、オフィスのPCからインターネットと無線を経由して出すことが可能だ。

株式会社マツナガ専務取締役松永真平氏

株式会社マツナガ

専務取締役

松永真平氏

「冬場の繁忙期に備えるためには、一刻も早く効率的な配送体制を確立し、運用に載せることが必須です。そこで6月下旬にはパナソニック カーエレクトロニクスに来てもらい、DRIVEBOSSの詳しい説明を聞いて、すぐに導入を決めました」(加賀爪氏)。

導入対象の配送車は計9台で、今後残りの1台にも追加する予定だ。その詳しい内訳について、配送現場を統括する専務取締役の松永真平氏は、次のように説明する。

「DRIVEBOSSを導入したのは、灯油の定期配送用の車両5台と軽油のスポット配送用の車両1台に加え、定期配送車がスポット注文に対応できない時にSSから配達するための予備車両3台(今後残り1台にも設置)です。また実際の利用開始に当たっては、DRIVEBOSSの導入完了後、7月中旬にパナソニック カーエレクトロニクスに来てもらい、事務所側のスタッフ、配達員の各々に対して使い方の勉強会を実施してもらいました。そのおかげで、とてもスムーズに運用を開始できました」(松永氏)。

こうして同社は2018年7月下旬より、DRIVEBOSSの利用を開始した。

3.メールでの指示出しが可能になり、配達員の配送業務もよりスムーズに

それではDRIVEBOSSの導入によって、事務所スタッフの配送指示業務や配達員の配送業務は、どのように改善されたのだろうか。

まず事務所側の業務改善点について、事務の佐々木いずみ氏は、次のように説明する。


「これまでスポットの注文が入った時には、まずお客様の住所を確認し、そのエリアの配送を担当している配達員に電話をかけて、これから回れそうかなどを確認する必要がありました。直接電話して指示を出すことになるので、配達員の配送エリアは一応決まっているものの、どうしても頼みやすい人に指示が偏ってしまうということも度々ありました。それが今では、DRIVEBOSSの管理画面上で車両の現在地を確認して、まずは距離的に最寄りの車両にメールで、今入ったスポット配送の注文に対応できるかどうかを打診できます。その意味では、よりシステマティックに、効率的なスポット配送の指示が出せる環境が実現されたと思います」(佐々木氏)。

株式会社マツナガ事務佐々木いずみ氏

株式会社マツナガ

部長

佐々木いずみ氏

株式会社マツナガ 部長 辻村光良氏

株式会社マツナガ

事務

辻村光良氏

また佐々木氏は「いちいち電話をかける必要が無くなったことで、今やっている他の仕事を続けながらメールだけ送り、すぐにまた仕事に戻ることができるようになりました」と話し、指示出し業務によって、今、着手中の仕事に向けている意識が“完全に中断されない”メリットも強調する。


一方、配達員の配送業務の効率化にも、DRIVEBOSSは大きく貢献している。この点について、部長の辻村光良氏は、次のように説明する。

「今、スポット注文に対応できるかどうかの事務所からの問い合わせは、ナビ画面のメールアイコン上に“ピンポーン”と音が鳴って新着メールとして表示されるので、駐車しやすい場所を見つけて一旦停車し、対応できるなら『はい』、積んでいる残量が足りないなどの理由で対応が難しければ『いいえ』のボタンをタップするだけで済みます。電話が鳴った時のように、“車を止めてすぐに出なければ”と慌てることも無くなりました。また事務所から地図情報も一緒に送ってもらえれば、これから向かうお客様の場所が画面上に表示され、さらに音声でナビゲーションもしてくれます。以前のように、事務所で地図を写真に撮ってスマートフォンにLINEで送ってもらい、車の中でいちいち確認する、といった手間も一切無くなりました」(辻村氏)。

4.運転状況が見える化できたことで、個別に注意を喚起することも可能に

さらにDRIVEBOSSの導入は、顧客数が増えたことでより配慮が必要になると加賀爪氏が危惧していた安全運転の順守にも、大きな効果をもたらすものだった。


「DRIVEBOSSでは、各車両の急発進、急ブレーキ、速度超過、アイドリング時間といったデータを、日次で吸い上げてくれます。私はそうしたデータを利用開始から毎日見ていたのですが、各配達員の運転状況を知るために、8月末に1か月分のデータをトータルで出してみたのです。そうすると危険運転の兆候が強く見られる配達員がいることが分かりました。そこでそういう人には私から、“DRIVEBOSSのデータは、事故防止のための警告かもしれないので注意してくださいね”という話をしました」(加賀爪氏)。

続けて松永氏は、加賀爪氏の注意喚起後の危険運転の減少は、具体的なデータとしても顕著に表れていると強調する。

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「DRIVEBOSSでは危険運転が発生した時、管理者側にメールでその旨を教えてくれるのですが、利用開始からしばらくの間は1日に10~15件のメールが来ていました。危険運転の発生時には、DRIVEBOSSがその場で配達員にも音声で警告を出してくれるのですが、それだけではなかなか運転の仕方も改まりません。それが社長の注意喚起後の今では、危険運転の発生を知らせるメールは1日1~2件で、実に10分の1以下です。配達車両には、DRIVEBOSSと同時にドライブレコーダーも設置したので、そちらの抑止効果もあると思いますが、いずれにしても配達員は安全運転の順守について、確実に以前よりも配慮するようになってきています」(松永氏)。

また松永氏は、安全運転につながるDRIVEBOSSの導入効果として、先に辻村氏が話したナビゲーション機能を挙げる。

「以前は配達員が地図を見て、凡その見当を付けてお客様宅に向かっていたのですが、近辺の細かい道が分からないということも多々ありました。それがDRIVEBOSSでは、ナビ画面上の地図と音声ガイダンスで詳しい場所を案内してくれるので、配達員が近場で迷うということも無くなりました。これも安全運転につながる大きな効果だと思います」(松永氏)。

「DRIVEBOSSを導入したことで、効率的なスポット配送の指示出しと、よりストレスのない配送環境を実現できました。またDRIVEBOSSは、危険運転の低減にも大きく貢献してくれています。これで冬場の繁忙期にも十分に耐え得る配送体制を整えることができたと思います」(加賀爪氏)。

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